歯科医療の発達によって、ここ数年でその役割も細分化されており、美容を目的とした役割も審美歯科に託されるようになってきました。
特に女性にとって口元は笑顔といった表情や顔の印象を決定づける役目を持っていますから、悩みの多い部分でもあります。
これまで、審美歯科と言えばホワイトニングや歯並びの矯正が主な治療内容です。
平成8年に厚生労働省における「歯科口腔外科に関する検討会」によって歯科医によるヒアルロン酸の注入が認められ、審美歯科の役割は大きく広がることになり、多くの女性に利用されています。

美容を目的とした歯科治療の中で注目されているのがヒアルロン酸の注入ですが、美容外科との違いはその麻酔にあります。
実は歯科医にしか使用できない麻酔があり、痛みを最小限に抑えてヒアルロン酸を注入することが可能となるのです。
そのため、より自然に口元のしわやほうれい線、唇のボリューム改善に効果が発揮されます。
なお、1回の注入にかかる費用は3~5万円程度で、術後6~12か月は効果が持続しますから、コストパフォーマンスにも優れており人気を集めています。

ヒアルロン酸とともに審美歯科で注目を集めているのがボトックスの注入です。
これは天然のたんぱく質を口元などに注入することで、周辺の筋肉をリラックスさせるものであり、歯ぎしりや食いしばりの改善に用いられていたものですが、しわの改善や小顔効果、顎関節症の治療にも効果が認められています。
さらには、笑顔になった際に歯茎が見える「ガミースマイル」の改善にも効果を発揮しています。
なお、1回の注入にかかる費用は3~5万円程度で術後4~6か月は効果が持続し、副作用もほとんどありませんから多くの女性の人気を集めています。

歯科医による美容目的の治療が発達した背景には、深刻な歯科医の余剰があげられます。
現在、年間で約2000人の歯科医が誕生していますが、反対に廃業する人は少なく飽和状態になりつつあります。
そのため、より高い技術と治療目的を細分化する必要が出てきたのです。
一方、口元の美容で悩む女性は多いものの、美容外科にかかる事には抵抗のある女性も少なくありません。
しかしながら、審美歯科であれば安心感もあり抵抗なく治療を受けられるという女性も少なくありません。
そこで、審美歯科におけるヒアルロン酸やボトックスを使用した治療が人気を集めており、今後、ますますその技術の進化が期待されています。